時計仕掛けのオレンジ ばいおれんすでやんす(4.1点)

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時計仕掛けのオレンジ 1971年公開

総合評価 4.1点 / 5点満点中

2001年宇宙の旅などで御馴染みスタンリーキューブリックの映画。

主人公アレックスが親に甘やかされて育ったために自由奔放で滅茶苦茶な人間となり次第に犯罪も犯すようになっていき、ついには警察に捕まるのだが早く出所しようと更生プログラムを自ら志願し凶暴性がなくなったと認められ出所する。しかし因果応報で様々な仕打ちを受けるといった話だ。

今作はアレックスが好きなベートーヴェンなどのクラシックが印象的なシーンで効果的に使われている他、アレックスがよく歌う雨に唄えばが重要なきっかけに使われていたり音楽を愛する知的犯罪者という設定が作品をより面白くしている。

筆者はこの作品が好きでおそらく5回くらいは見たが、やはり何度見ても面白いと思った。

まず冒頭からアレックス率いる不良グループが珍妙な格好をしていながらも暴力と性を楽しむ人間の本能に従って生きているというところが面白い。

人間の性と学生である彼らの未発達な知能がわざわざお揃いのユニフォームとチーム内でナッドサット語という人工言語をわざわざ使うという今で言う「中二病」バリバリの設定も違和感がないどころか現代においてもあり得るあたり共感できるし、彼らの寂しさと家庭や学校を含めた社会に対する強い反発心と少しの自立心が4人のバカな不良を生み出したといえるあたり社会に対する皮肉と風刺を感じる。

近未来ということになっているが、当時からみて近未来というと80年代のことだったのだろうか?まぁそこら辺は原作者に聞かないと分からないのだがアレックスの家庭を見ると父は普通の会社員で母はヒッピー上がりのごく普通の専業主婦のように見えるし裕福で何不自由なそうに見えるあたり当時の景気が上向いていた社会がそのまま続いている世界線のように思えるので割と79年あたりの話ともとれなくない。

時代考察はもうこのくらいにしてだ

この作品が面白いのはやはり人間の不変性がテーマにあるところではないだろうか。

映画が始まってからアレックスが捕まるまでは豊かさが招いた堕落をアレックスという人間をモデルに見せられるのだが、まさしくUniverse25のような実験結果の一部を見せられているようで非常に面白い。

豊かさが必ずしも優秀な人間を産むわけではないということの証明になっているともとれる。

現にアレックス以外の彼の仲間達がどんな家庭環境だったのかは触れられていないが、おそらくアレックスが一番裕福だったのではないだろうか。学校をサボりレコードを買いに行きナンパして家に連れ込んだり、その時の服装が割と高そうな服だったしいっちょ前に紳士らしくステッキまで持っていたし普通の家庭よりは上だったろう。スピーカーもデカいしね。

とまぁ早い話がボンボンのバカな愚息だ。

そしてそんなバカが犯罪を犯して捕まるも表面的には更生しているがそれを具体的に証明するものはないかと模索している描写も芸が細かくアレックスの悪さが見えていい。

更生プログラムに希望を持つ残忍さがホラー映画よりも怖いくらいでいいのだ。実に細かく人間の悪の部分を描いている。

そしてその根っこの悪人魂を神は許さないとでもいうような展開がとても気持ちいいくらいだ

はっきり言って同情する価値もないのだからな。

そしてラストだ

筆者は初めて見たとき、このラストではっきり「人間とは変われない生き物である」ということを少ない言葉と映像で証明された気がした。

これこそが私がこの映画を好きな理由だ。

そう人間なんか変わんねーよ というメッセージ

ダメなやつはダメだよ、悪い奴は悪いことが出来なくなることを恐れて悪いことが悪く見えないように違った方向に努力をする。だからダメなやつはダメなまま

という深い答えが私は好きなのだ。

この作品が続編を作らなかったところも大きなポイントだし、この1作の中で完成されているというところが凄まじい。

ラストの甘々なクソ両親がアレックスが死ぬまで絶対甘いままなんだろうなと思わせるシーンも批判的でとてもいい。

以上

この作品の攻撃性が伝わると嬉しいな

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