ラストアクションヒーロー シュワちゃんのマニアックな名作

ラストアクションヒーロー 1993年公開

総合評価 3.7点 / 5点満点中

シュワルツェネッガー主演、映画好きな少年が魔法のチケットを手に入れ映画の中に入り込みアクションヒーロージャックスレイター(シュワルツェネッガー)と事件を解決していくストーリーだ。

よくあるアクション映画の類ではあるが今作はかなりファンタジー要素が強く、アニメのキャラクターが出てきたりスレイターが存在する映画の世界ではターミネーターの役をシルベスター・スタローンが演じているなど現実世界と映画の世界ではいろんなものの認識がずれているといった面白さがある。

たとえば現実世界だと物を殴れば手が痛むが映画の世界では痛みを感じないし普通のレンタルビデオ店の店員がスタイル抜群の美女しかいないなどアンリアリティなことが映画の世界では常識で現実世界では有り得ない事が多いといった特徴がある。

この映画は平凡なアクション映画ものといってもいいのだが、前述した非現実的かつなんでもありな前半とリアリティに翻弄される後半という分かりやすくも練られた構成の面白さが醍醐味といえよう。

他の見どころはシュワルツェネッガーのアクションはもちろんだが細かいところにアクション映画のあるあるだったり、アクション映画ならではな展開や描写が盛り込まれていてアクション映画嫌いな人にはうんざりしてしまうようなアクション映画の美味しさ満載なところにある。その臭さをアクション映画の世界  だ か ら という設定でやりたい放題やったところはとても素晴らしいと思う。

つまり普通ならつまらなく感じてしまうようなアクション映画あるあるも映画の中なんだから仕方ないというアクション映画アンチすらも黙らせる免罪符的なこの手法には感服する。アクション映画なんだから当たり前でしょ?批判する方がナンセンスだよね。という暗黙の了解を強いることができるわけだ。

この脚本の強さと絞り出したようなアイデアの数々に対して敬意を表したい。

ポイントをあげるとすれば、映画に入るシーン、エレベーターでの銃撃、ラストに向けて畳み掛ける展開の3ポイントが最高に面白い。


個人的に私が4、5歳の頃によく見ていた映画ということもあり、それもあって高得点にはなっているのだがスレイターが映画の世界に戻るまでとその後のラストの見せ方についてはこの映画でしか見せられない秀逸なラストだといまだに思う。

この映画には90年代のほこりっぽさとカリフォルニアの暖かさ、懐かしい匂いが満載なので幼い頃金曜ロードショーで見ていた私にとっては最高の映画だ。

ちなみにACDCがサントラ提供しているがシュワちゃんが依頼したらしい。

他にも当時人気のあったハードロックバンド達の曲がBGMとして使われているあたり素晴らしくロックな映画なのでロック好きにはたまらない映画でもある。(後半にリトルリチャードが出るよ、ちなみにこの映画の監督はプレデターの監督でもあるんだが、プレデターの冒頭でリトルリチャードの曲が流れる。なーんかあるのかな??)

というわけでこの素晴らしくアメリカンでハンバーガーとドクターペッパーが欲しくなる映画は1度は見てほしい。展開と設定に関しては本当に面白い映画なので見て後悔はないネ。

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