SFホラーの金字塔
・まとめ
(↑は6作品パックです。1~コヴェナントまで収録)
エイリアン (1979年公開)
総合評価 3.6点 / 5点満点中
エイリアンシリーズの第一作目
主演のシガ二ーウィーバーが乗る宇宙船が地球帰還途中に小惑星に寄り道するのだが、その寄り道が命取りとなり船員がエイリアンに寄生されてしまう。
エイリアンは人間より大きく成長し、その異常なスピードと攻撃性で次々と船員を襲う といった話だ。
ブレードランナーなどで有名なリドリー・スコットが監督した今作は、以降長く続く作品になったが、3から監督が代わるなど不安定な時期に入ると面白さが激減したり意味の分からない設定が増えたりしていったので時間がある方はその遍歴を見て楽しんでもらえると幸いだ。
下ネタかよ
エイリアン雑学では結構有名な話で私も過去に聞いたことがある話なんだが
エイリアンの造形は男性器をモチーフに作られたそうだ。
これはデザインを担当したH・R・ギーガー氏がそもそも性的表現を入れた作品を作る人だったようなので必然だったようだ。
とはいえアメリカのバンドKoRnのマイクスタンドのデザインや自身のバーの店舗デザインなど活動の幅が広かったことも伺える。
ちなみにエイリアンデザインは原作者の案だという話も聞いたことがあるのだが調べたところデザインがまとまらずギーガーに依頼したという経緯が記されているのでこちらは間違いのようだ。
シガ二ーのたたかい
この作品は言わずもがなシガ二ーウィーバーの出世作。
ゆえに彼女がエイリアンと闘う姿が人気なのだがオーディションの逸話も面白い。
当初メリルストリープが候補にあがっていたが都合がつかず断念、ここで無名のシガ二ーウィーバーに目をつけオーディションに呼ぶことにした。
だが建物を間違えて遅刻したらしく態度もそっけなくて反感を買ったそうだが演技の評価がよかったので採用したそう。
そんなシガ二ーの演技は流石で力強さも感じられる。ターミネーター2のリンダハミルトンみたいな女性の力強さと弱さがよくマッチしている。
ただの男性器をモデルにした化け物と女性が命がけで闘っていると考えるとバカバカしくておかしく思うが緊張感がある演技はこの時代の役者魂みたいなものを感じられるのでそこがよかった。
しっかりSF
中盤あたりは少々地味に感じる。
エイリアン、宇宙船、船員、それぞれの要素に宇宙感はあれど船内を逃げ回っているので宇宙感というと薄い。
今だから余計にそう感じるのかもしれないが意外と内装とか普通じゃね?とか宇宙船の中身ってこんな地味なの?と見ていて感じる。
スターウォーズとか見慣れてしまっていると中盤はちょっとつまらないかも。
しかしラストに向け加速するSF感と設定の数々は面白く、最後に畳みかけていく展開はこの作品の最大の見せ場のように感じる。
しっかりSFじゃん!最初と最後が特に!
と思ってもらえると思う。
地味だけど秀逸なラスト
これはあくまで個人的な感想だが2に比べると地味なのに2より手に汗握る感があって純粋に演出はこっちの方が好き。
リプリーも強いとは思うけどそもそも非力な女性であり、結局はもう自分の力で追い払うなんて無理でしょ!と開き直り知恵を使ってエイリアンと決着をつけるラストはマジで面白い。
下着姿で隠れるとことかはちょっと面白い、でもそれだけ切羽詰まってて余裕がない表現描写なんだなと思うとまた違った面白さがある。
まとめ
この作品はエイリアンとは何かについて1から10まで説明してくれているような映画なのでエイリアンを知りたい人にはオススメである。
なぜ溶けるのかとか強いのかとか、寄生されるとどうなるのかとか全部詰まってる。
2でさらに怖さが増したり種類が増えたりするのは別の面白さだと思うのでエイリアン単体に対して理解できる作品として1は一番わかりやすいしホラーとしての完成度もかなり高い。
それこそチャイルドプレイ1が好きな人などであれば楽しめるだろうし、恐怖表現にも定評がある今作はあなたのホラー映画好きの扉を開くきっかけにもなるだろう。
以上
また来てくださいね。