こんにちは甲直樹です。
この猿の惑星は傑作です。
・最後に
猿の惑星(1968年公開)
総合評価 4点 / 5点満点中
チャールトン・ヘストン主演、いまや知らない人はいない名作。
テイラー船長(チャールトン・ヘストン)率いる4人を乗せた宇宙船が宇宙飛行中にトラブル発生、とある惑星に不時着する。
その惑星こそ猿たちが文明を築いてきた猿の惑星である。
船長と生存したクルー達は猿に捕まってしまいピンチに陥るが意思疎通がとれる珍しい人間として研究対象にされてしまうも生き延び、なんとか脱出を試みる。という話。
実体験から生まれた話
この猿の惑星の作者ピエール・ブールは第二次世界大戦時、日本軍の捕虜になった経験がある。
その実体験から猿の惑星を思いついたという話があるが、どうやら事実のようだ。(TVでもやってた)
そんな作品が日本でヒットしたというのは皮肉なもの。
それはさておき今作は68年公開の作品としては異常な完成度と異質な世界観を表現しており、これが今見ても面白いし唯一無二の名作と語り継がれる所以だと思う。
ヒットを機に続編が作られたりティムバートンが後にリ・イマジネーションしたりしている(2001年)が正直この1作目を超える評価は得られていないと思う。
(実際70年代の続編は評価がそんなに高くない傾向がある)
それはなんといっても特殊メイクとショッキングな展開とラストの秀逸さに他ならず、ストーリーが面白ければ多少古い表現に見えても関係ないことを証明しているからだ。
私はこの映画を死ぬまでに見るべき1本に選出したい。
猿の人間っぽさ
出てくる猿のイメージはなんとも可愛げがあり好感が持てた。
そして人間と同じように軽い恋愛描写があったりして親近感を覚えることで、そこも面白く映った。
ただの化け物や悪いキャラクターとして猿を描くのではなく人間と変わらない内面を描くことで
「人間も猿も進化したところで行き着く先は一緒。結局どちらも同じ動物なのかもしれないな。」
と見るものに語りかけている気さえする。とても考えさせられる。
戦闘シーン
今作はあくまで68年作品だということを考慮して、それを大前提として見てほしい。
ゆえに今回は戦闘シーンに関しては評価していない。
もちろん人間を追い回す迫力あるシーンもあるが、こん棒で殴られるゴリラのシーンは滑稽すぎて笑ってしまう。
私はこのシーンがお気に入りなので是非注目してほしいが、当時は本気の演出だったろうしここだけで評価が下がってしまうのは残念なのであくまでこういうものなのだと解釈していただきたい。
最後に
68年当時の名優達と言われても私もピンとこないし、そこはもう仕方ないとして純粋にストーリーの面白さを感じ取ってもらえれば十分だと思う。
中には古すぎてよく分からなかったとか、やっぱり技術的に今の映画よりは劣って感じてしまうとか、感じ方は人によるだろう。
しかしあの当時の技術力と表現力だからこの作品が作れたという部分を切り取って考えてみれば面白く感じるし、単純に凄い事だと理解できるはずだ。
現代映画の礎を築いた作品の1つであるということに敬意を表して映画ファンならば見ておくべき1作といえるので、この面白さを是非大画面で見てほしい。
以上
また来てくださいね。